第2章 小さく試す はじめて
ページの配信と権限を試す
ブラウザーからCloudFront、S3へ届く要求をたどります。コピーの有無と、許可されない操作の違いを模擬環境で比べます。
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構成を声に出して読む
利用者のブラウザーが要求し、CloudFrontが受け、必要ならS3から元のデータを取ります。この元の場所をオリジンと呼びます。
図は一つの静的ページに絞った例です。実際にはDNS、暗号化された接続、キャッシュの設定なども関係します。
ページが届くまで
このブラウザー内だけで動きます。実際のファイル変更・通信・AWS利用・課金は発生しません。
まだ表示なし
コピーなし
index.html を保存
静的ページの配信例。HTMLは表示内容を書いたファイルです。S3に置き、CloudFrontから届けます。
1 / 5図解の全手順を文章で読む
開始
静的ページの配信例。HTMLは表示内容を書いたファイルです。S3に置き、CloudFrontから届けます。
- ブラウザー:まだ表示なし
- CloudFront:コピーなし
- S3:index.html を保存
ページを要求
DNSで届け先を調べ、CloudFrontへ要求します。DNSは名前から接続先を調べるしくみです。
- ブラウザー:index.html を要求 →
- CloudFront:要求を受信
- S3:index.html を保存
元データを取得
有効なコピーがないので、CloudFrontがS3から取得します。S3を公開バケットにする必要はありません。
- ブラウザー:応答を待つ
- CloudFront:S3へ要求 →
- S3:許可された取得に応答
表示する
CloudFrontが応答を返します。設定で許された期間、コピーを保持できます。
- ブラウザー:ページを表示
- CloudFront:コピーを保持 →
- S3:元データを保持
もう一度要求
この例では有効なコピーがあるためS3への取得を省きます。期限切れなどでは再取得します。
- ブラウザー:ページを再表示
- CloudFront:コピーから応答 →
- S3:今回は取得なし
コピーがあれば元データを取りに行かない
二回目はS3への取得が省かれました。これは有効なコピーがあるという条件付きです。常に最新の内容が即座に届く、と考えないようにします。
S3にはCloudFrontから取得させる構成を使えます。実設定ではOAC(オリジンへのアクセス制御)などを使い、バケットを誰にでも公開する方法と区別します。
IAMは操作の許可を管理する
IAMは利用者やプログラムの権限を管理します。ロールは、必要な権限を引き受けるための役割です。ポリシーは、許可などを記述するルールです。
下の例はIAMの考え方を簡略化しています。実際の判定には複数のポリシーや明示的な拒否も関わり、チェック一つでアクセスできるわけではありません。
権限がないときは?
このブラウザー内だけで動きます。実際のファイル変更・通信・AWS利用・課金は発生しません。
配信用の役割
許可なし
まだ要求なし
IAMは「誰が、どの操作を、何にできるか」を管理します。ここは簡略化した模擬判定です。
1 / 4図解の全手順を文章で読む
開始
IAMは「誰が、どの操作を、何にできるか」を管理します。ここは簡略化した模擬判定です。
- 要求する役割:配信用の役割
- 許可:許可なし
- 結果:まだ要求なし
GetObjectを要求
GetObjectはオブジェクトの内容を取得する操作です。初期状態では許可がありません。
- 要求する役割:配信用の役割
- 許可:許可なし
- 結果:拒否:AccessDenied
対象を絞って許可
実設定は行いません。指定した配信用ファイルの取得だけを許す場合を比べます。
- 要求する役割:配信用の役割
- 許可:index.html の取得のみ
- 結果:GetObject:許可
DeleteObjectを要求
削除の権限は与えていないので拒否されます。必要最小限の権限という考え方です。
- 要求する役割:配信用の役割
- 許可:index.html の取得のみ
- 結果:DeleteObject:拒否
拒否されたら見るところ
AccessDeniedは、操作が許されなかったという意味です。誰として操作したか、何をしたか、どのデータを対象にしたかを確認します。
とりあえず管理者権限にするのではなく、必要な操作と対象を絞ります。人の利用には一時的な認証情報と多要素認証、プログラムにはロールを使う設計を検討します。
多要素認証は、パスワードに加えて別の確認方法を使うことです。アカウント全体を管理するルートユーザーを日常作業に使わず、秘密のキーを記事やGitに貼りません。
次に確認すること
権限が正しくても料金の条件は別です。料金と片付けを読んで、実環境へ進む前の確認項目を整理しましょう。
公式資料と確認日
確認日:2026年10月31日。図解は学習用に簡略化しています。